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歯周病の「歯肉炎」と「歯周炎」の違いについて
歯周病の「歯肉炎」と「歯周炎」の違いについて
2023.02.28
歯周病
歯茎が赤く腫れ、歯磨きの際に歯ブラシが血で赤く染まる歯周病。
この病気は、進行する過程で症状に変化が見られ、名前も少しずつ変わっていきます。皆さんも「歯周病」「歯肉炎」「歯周炎」「歯槽膿漏(しそうのうろう)」など、似たような病名を耳にすることがあり、それらの違いがよくわからずに混同されているかもしれませんね。
▼歯周病は総称です
歯周病は、歯茎や歯根膜、歯槽骨といった、歯を支える組織に炎症反応が生じる病気の総称です。つまり、歯周病という大きなくくりがあって、その下に「歯肉炎」「歯周炎」「歯槽膿漏」などが存在しているのです。
▼歯茎だけに炎症がとどまっている「歯肉炎」
歯肉炎の“歯肉”とは、歯茎を意味します。歯茎の腫れや出血など、歯茎だけに炎症反応がとどまっている状態を歯肉炎と呼びます。歯茎や歯槽骨が壊されておらず、早期に治療を開始すれば元通りになります。
▼顎骨にまで炎症が広がっている「歯周炎」
歯周炎は、歯茎に加えて歯根膜・歯槽骨にまで炎症反応が広がった状態です。歯周病菌の活動によって歯茎や顎の骨が破壊されるため、治療を行っても元に戻すことが難しくなります。歯周組織再生療法などを行えば、破壊された歯茎や骨をある程度、回復できます。
▼歯茎から膿が出てくる「歯槽膿漏」
歯槽膿漏は、歯周病の末期症状といえます。歯茎や顎の骨への感染が進み、歯周病菌が異常繁殖することで歯茎から膿が漏れ出てきます。早急に治療を始めなければ、より深刻な病態を招きます。
▼歯周病を放置するリスク
歯周病を放置すると、歯周炎や歯槽膿漏の症状が悪くなってくるだけでなく、顎の骨がボロボロになって歯を支えきれなくなります。さらには、歯茎の中で繁殖した歯周病菌が血管の中に入って全身を巡るようになるのです。その結果、動脈硬化・狭心症・心筋梗塞・脳梗塞・糖尿病・認知症などの発症リスクが高まります。それだけに歯周病は、歯肉炎の段階で治すべきといえます。もちろん、歯周病を予防できるのであれば、それに優る対処法はありません。
▼まとめ
今回は、歯周病の歯肉炎と歯周炎の違いについて解説しました。
歯周病は、似たような病名が多い病気なので混同されがちですが、言葉の意味を一つひとつ考えることで、その違いも明確になってきます。そんな歯周病についてさらに詳しく知りたい方は、いつでもお気軽に当院までご相談ください。当院は歯周病治療に力を入れている歯医者さんです。